PwC現役Director vs PwC出身起業家で本音討論|コンサルタントとキャリアの本質とは(1/3)

PwC現役人事DirectorとPwC出身起業家のオンライン対談

PwCの現役Directorであり、新卒採用リーダーの金子賢典(Kensuke Kaneko)さんと、PwC出身の起業家でもあるWILL CAREERの長森健太(Kenta Nagamori)のオンライン対談を2020年5月27日に実施しました。コンサルタント、起業家、ベンチャー、大企業といったキャリアの文脈から、大人とはなにか、どう生きるのかといったより本質的な論点に至るまで縦横無尽の本音議論についてご紹介します。
なお、本イベントはオンラインで実施されたため、挿入している画像の画質が荒い事がありますがご了承ください。

全3回に分けてお送りします。
第1回では企業や登壇者のキャリアに関しての説明です。


オンライン対談

長森: 皆さんこんばんは。ちょっと遅い時間ですけどお集まり頂きありがとうございます。
※本イベントは19時開始

長森

金子さん: 皆さん、よろしくお願いします。

金子さん

長森: 僕からはじめに今日の趣旨とか説明させて頂きます。
イベントタイトルの通り、新卒入社されてから今も現役のコンサルティングファームのDirectorであり、新卒採用をリードしている金子賢典さんと、PwC出身で今は起業家をしている僕で、多角的にキャリアに関して議論していきたいと思います。

さて、今日の進め方なんですが、最初の10〜20分くらいは、会の趣旨とかルール、お互いの会社と登壇者の紹介をさせて頂き、その後パネルディスカッションして、皆さんからの質問に答えるみたいな感じにしようと思っています。
カチッとした決まりではないので、例えば、皆さんから沢山質問が来るならそっちメインにするみたいに、進めながら変えていければと思います。

タイムテーブル

金子: 僕達の関係性もちょっと紹介しましょうか。

長森: そうですね。僕が入社したときの研修担当のリーダーが金子さんだったところからの繋がりですね。
後で詳しくまた話せればと思いますが、僕が教育・人材領域で起業していて、金子さんも採用・教育に強く関心がある方というご縁があって今回のイベントに繋がりました。

自己紹介

長森: と、いうことで、まずはお互いの自己紹介からいきましょうか。金子さんお願いできますか?

紹介スライド

金子: 皆さん、こんばんは。PwCの金子です。えーとね。僕は実に古い人間でして、2003年4月に新卒でPwCに入り、そこから10何年飽きもせずこの仕事を続けています。

20代の頃は物流系のコンサルを担当していました。
コンサルティングファームでは、インダストリーとソリューションという2軸で組織やプロジェクトが分類される事が多いんですが、僕は20代はサプライチェーンマネジメントを中心に扱う部門に所属していました。
この軸で言うソリューション側です。なので本当様々なインダストリーのお客さんを担当しましたね。(笑)プリンター会社から通信事業者、最後はトラックの物流会社。

30代になるとインダストリーの方に軸足を移しまして、半導体とか電子部品を担当していきました。30代では会計コンサル、人事コンサル、M&Aとたくさん経験しました。

4年ぐらい前から、色々と思うところがありましてね。やっぱりコンサルティング会社においていちばん大事なのは大事なのは採用と教育だな、と思い、そこから人事部に移り、PwC Japan全体の新卒採用のリーダーをやっています。

上司と部下

金子: あと補足するとさっきもあったけど、長森さんが入社されたのは2016年4月でしたね。

長森: そうですね。

金子: その時、僕は長森さんの代の新卒研修のリーダーをやってました。長森さんは色々と理屈をつけて「コンサル会社はさ〜」って言ってくると思います。それで困ったら「あの時のお前はな、、、」って言ってやりたいと思います。(笑)

長森: えー。(笑)

金子: あんまり人数が多くないということもあり、本当の本音で喋りたいと思っています。よろしくお願いします。

長森: お願いしまーす。やっぱり過去を知られている、というのは嫌ですね。(笑)

金子: そうでしょ。(笑)

対話風景1

長森: 一応僕も簡単に経歴を紹介させていただきます。

金子さんがおっしゃられた通り、16年4月にPwCに新卒で入社しました。
当時、金子さんがリードをされていた2ヶ月の新卒研修があって、それは結構過酷で3日ごとに席順が変わり順位がいい人から並んでいくというハードなやつでした。(笑)

金子: あったねえそれ!今思うとひどい会社だな。(笑)安心してください、もうやってません。(笑)

長森: 個人的にはあれ好きだったですけどね。なぜならそこで僕は1位を取り続け、MVP賞も貰ったので。(笑)

その後、先程金子さんがおっしゃった軸でいうと、横軸のソリューション組織に所属していたので、クライアントは業界問わずでした。
相対的にはいわゆるテクノロジー系が多かったですかね。営業戦略、マーケティング戦略、新規事業を作ったり、変わり種だと、プライシング戦略というものの売値を考える仕事をしていました。
いわゆる上流形と言われるレポートを提出して終わりという短期スパンのプロジェクトをたくさん経験しました。

2019年には、REAPRAというシンガポールに本社があるベンチャー投資会社に移りました。そこで投資先の起業家及びベンチャー企業を支援するという業務をやっていました。

PwC時代はビジネス自体が仕事だったのですが、REAPRAに移ってからは人間、組織をどう変えていくべきか、を主なアジェンダとして仕事をしました。起業家と触れ合ううちに、自分でもビジネスをやってみたいと思うようになり、PwCの同期と会社を起こしました。

ExPAと言うんですけど、自分の会社では教育・人材系の事業領域で、人々がより幸福に自分の人生を歩んでいく事を支援する事業を開発しています。

上司の圧力

長森: ふと思い出したんですが、そういえば僕はPwC時代はほぼ新卒関係のイベントに関わらせてもらえなかったんですよ。(笑)

金子: え、そうだったっけ?

長森: 絶対なんかブラックリストに載せてたでしょ。会社の方針とかTPO無視して余計なことを新卒に吹き込むって。(笑)

金子: あー。(笑)まあ、そういうのもあるかもね。。。(笑)

対談風景2

長森: ・・・。(笑)そのくらい忖度なく本音でぶっこんでしまう性格なので、本イベントも超本音で議論したいと思います。
割と仲のいい関係性だったのもあるので、砕けた会話になるかもですが、楽しんでいただければ。(笑)

金子: 長森さんも僕もおしゃべりなので、話が盛り上がってきて理解が追いつかなくなったらいつでも質問をしてくださいね。(笑)

イベント進行ルールの説明

長森: はい。ということで、次にこの会の目的とルールを確認させてください。

目的としては現役PwC人事のカネコさんにPwC出身の起業家である僕があえて本音で意見をぶつけまくり、新卒コンサルタントファーム、及びPwCに入る、というキャリアについて徹底的に議論していくこと、です。

目的

そもそもコンサルタントってどういう仕事なんだっけ、とか、キャリアってどういう風に考えていくんだっけ、みたいなことを皆さんに学んでもらえれば嬉しいです。

お約束なんですけど、台本はなしです。何も見ずに喋ります。(笑)

あと100%我々の主観です。一応話の背景とかは説明しますが、あくまで主観です。

できるだけ皆さんに参加してもらいたいと思っていますので、どんどんチャットを投げたり、発言してもられるとこちらも楽しいです。

ヒートアップするとたまに出ちゃうんですけど、基本的に個社名、個人名なしでお願いします。攻撃はしないでください。(笑)

金子: (笑)

ルール

長森: こんな感じの人とか、こんな感じの会社みたいな表現になってふわっとしちゃうと思うんですけど、そこはご了承ください。

金子: わかりました。(笑)  

会社紹介

長森: お互いの話をしたところで、次は軽く会社の説明もしたいと思います。まずPwCからということで、金子さんいいですか?

金子: あれ?ここ俺がしゃべるんだっけ?

長森: はい、事前にもらってる資料そのまま載せときましたよ。(笑)

金子: え、何出てくるのかわかんないけどテキトーに喋ります。(笑)

長森: お願いします。(笑)じゃあページめくっていきますよ。

PwCとはなんぞや

金子: PwCっていう会社です。
もともとは監査法人でした。色々な事業を手掛けているんですが、一番大きいのはコンサルティングです。コンサルティングを担っているのは、PwCコンサルティング合同会社とPwCアドバイザリング合同会社に二つがあって、今回僕はその二つの代表ということで来ました。

コンサルティングっていうのは人の数だけ定義の仕方があると思います。定義しようとしても抽象的でよくわからなくなるので、皆よく比喩を使って説明します。一番多いのは「企業のお医者さん」。全くもってピンと来ません。最近は。(笑)そんなに偉そうな仕事ではない。(笑)

僕なり定義しようとすると、結局抽象度高いんですけど、「問題解決の専門家」 かなと思っています。

コンサルティングとは

企業や組織っていうものはどうしたって問題を抱えます。その問題たちを見つけ、分析し、みんなと一緒に解決策を探していく。そのプロセスを経営だと思っていて、コンサルタントはそれをお手伝いする。そういう人たちがいっぱいいるのがPwCという会社です。

一応説明すると、うちの業界には分類があるんだな。昔経済界っていう雑誌に載っていた分類をそのまま引っ張ってきました。(笑)

分類

PwCは総合系、戦略系、大手ベンダーSIer系、先生系の内、総合系コンサルティングの4つがあるんだそうです。ここでは中身には立ち入らないので、ひとまずこんな分類があるんだなというのだけ理解してもらえればと思います。

総合系のカテゴリは実質4社を指しており、PwCはここに属します。4社すべて監査法人が母体となっているので、会計事務所系と呼ばれることもあるのですが、PwCは別に会計に強みをもっている訳ではなく、総合的にお客様の経営課題の解決をお手伝いしています。この4社を指して世の中ではよくBig4と呼ばれますが、自分たちから名乗るのもおこがましいので、自分たちからは名乗りません。(笑)

一つ補足しておくと、今はコンサルティングの4つの分類は意味があると思いますが、多分3年後には意味がなくなると思います。世の中はますます変化しており、コンサルティングのあり方も日々変わっています。どういったベクトルに変わるかは議論があると思いますが、完全な主観的意見ではコンサルティングは総合系に寄っていくと思っています。
ファームとして存続していくためには一定のスケールを獲得する方向にインセンティブがかかり、総合力獲得競争になっていくと思います。
詳しくは後で質問が出たらそのときに喋ります。

次のスライドは何かな。(笑)

長森: これは歴史っすね。(笑) 飛ばしていいっすか。(笑)

PwCの歴史

金子: 一言で済ませます。(笑)古い会社です。PwCは1849年、ロンドンで発祥しました。この時、日本はまだ江戸時代です。

世界のPwC

金子: あとPwCは海外では結構人気会社です。(笑)

PwCの特徴はとにかく「でかい」ことです。今、世界157カ国に展開し、社員は全世界27万人もいます。よくグローバルって話になると、総合商社が出てくると思うんですけど、これは金子調べですが、マックスでも50カ国ぐらいだと思います。全く根拠はないんですが。(笑) その3倍の数の国にオフィスを構えていて、どのオフィスにも会計士と税理士が居て、コンサルタントも居て、その地域の問題解決を手伝っています。

海外就職ランキング

そんな感じの会社です。

PwCJapanグループ全体で既に8000人の社員を抱えています。コンサルティング合同会社で見ると2500人。アドバイザリング合同会社では500人。合わせて3000人のコンサルタントが居ます。

コーチング制度なども積極的に整備しており、PwCは人を育てることも頑張っています。

PwC説明資料

以上です。

金子: 長森さん言いたいことあるかもしれないけど・・・。

対談風景3

長森: はい、たくさんありますけど、後半でやりましょうか。(笑)

金子: はい。そうしましょう。(笑)

新しくて小さいどベンチャーExPA

長森: ちょっと時間が押し気味なので、サクッと進めますね。(笑)ExPAという会社を経営しております。

「意志の力を解き放つ、新しい教育インフラを創造する」っていうのがうちの会社のミッションで、皆さんのやりたいことを見つけて、その実現を支援していく、ことが広い意味での取り組んでいる事業になりますね。

ExPAについて

「そもそも何をやりたんだっけ」ってことを考えたとしても、自分自身と向き合わないとやりたいことを見つけるのは結構難しい、と思っているんです。それには僕が多くの起業家を見てきて思ってきたり、僕自身がやりたいことを見つけるのに凄く苦労したっていう経験が関わっていますね。

今の日本の教育制度では、自分から積極的にそういうことを考えていないと、相当運がよくない限り、幸せにキャリアを送っていくのが難しい、ってのが一つ大きな問題だと思ってまして、そこにアプローチしていく。
また、実際「僕、こんなことがやりたんです!」っていうのが見えてきたとしても、それを実現するのは案外難しくて、そこをお手伝いする、ってのが事業の大枠の枠組みです。

今回のイベントを主宰させてもらったWILL CAREERというサービスは今言ったことの一環としてメンタリングという手法をとっています。これは学生さんや社会人の方に対して「あなたのやりたいことはあなたの中にしかない」という前提で、やりたいことを対話を通して紡ぎ出していこうとするものです。その上で「それが実現できそうな会社ってこれじゃないですか?」という感じで会社を紹介させてもらうというサービスになります。
このあたりは僕がREAPRAで積んだ経験が元になっています。

以上が僕の会社の簡単な説明になります。

>>パネルディスカションへ進む